未来日記 6巻 / えすのサカエ

未来日記 (6) (角川コミックス・エース 129-10)

未来日記 (6) (角川コミックス・エース 129-10)

4thとの闘いが終わり、物語は次の展開へ。
という訳で今度は8thに追い詰められる雪輝ですが、8thの未来日記の能力よりも、追い詰められていく雪輝たちよりも、8thのビジュアルインパクトにすべて持っていかれてしまったような印象が……。
相変わらず展開からちょっとした設定、セリフまで過剰と極端を詰め込んだような感じで面白いのですが、その中でもやっぱりこの作品は由乃のキャラクターが担う部分が大きいように思います。前の巻の雪輝の言葉からまさか監禁にまで至っているとは思いもよらず、それすらも雪輝が好きだから。そしてそれによって雪輝が離れていっても、やっぱり次の行動原理は雪輝が好きだから。でもその行動はとっくの昔から常軌を逸していて。
それでもバトルロイヤルのゲームの中では、そんな危険な由乃というカードの強力さに頼らざるを得ない雪輝の姿が何とも。一度は決心した道を由乃とどこまでも行くのか、駒として由乃を使えるくらい計算高くなれるのか、それとも自分の力で道を切り開けるのか。彼の周りにはまだ味方はいますが、彼に残された時間は実はそう多くないのかもしれないと、ふと思いました。