Kalafina LIVE TOUR 2015〜2016 “far on the water” 10/10@国際フォーラムA
Kalafinaを始めて見たのが2008年のDREAM PORTで、単独に初めて行ったのは確か2010年のprogressiveの時で、それからまあKalafinaのライブは数えきれないほどに足を運んできて、正直毎回毎回はもう見に行かなくてもいいかなと思っていた部分があったのです。
ですが、これを見せられるのならばこのツアーもうちょっと気合入れてチケット取れば良かったなと。
Kalafinaって本人や梶浦さんのインタビューを見るとそうではないようなのですが、素人からすれば最初からかなり歌は上手いように思えて、ただ、見ていると一生懸命にステージをこなしているような印象はあったのです。Yuki Kajiura Liveのような肩の力が抜けた自然体のライブなわけではないのに、世界観が完成しきっていなくてどこか必死さが見えてしまうような。だからそれが見るたびに階段を登るように良くなっていくのを、立派になったなあと思いながら見続けてきて、ただその方向性での完成形はここ数年である程度見えてしまったのかなとも思っていて。
その一つの到達点が今年の武道館で、舞台演出含めて次の可能性が見えたのもそのステージでした。だから、ここで新しいKalafinaが始まるのかなという予感はあって、その後に出てきたアルバム「far on the water」も最新にして最高のKalafinaという感じで、期待はあった。あったけれど、こんな一足飛びに階段を登って全く別次元のものを見せつけられたらこっちはもうぽっかーんですよ。立派になったとか言ってる場合じゃなくて、そういうレベルとは別のステージに行ったのだなこの人たちはと。終始その世界観に圧倒されての2時間半。ぶっちゃけKalafinaのライブでそんなこと初めてでした。
世界観。もちろん楽曲、歌、衣装と以前から揃っていた、揃っていたけれど、こんなにも舞台演出という意味で突き詰められていたことはなかったんじゃないかと思います。聴いて素晴らしいライブなのはもう当たり前で、今回は観て素晴らしいライブでもあった。本当に立ち居振舞いが美しくなったなあというのはここ最近思っていたのですが、今回は踊り、演出含めて、完全にそれで何かを表現する舞台のような作りになっていたのがとても印象的でした。歌から動きまで含めた大きな一つの表現としてのライブ、ライブで無ければ表現できないもの。今回のツアーはそういう次のKalafinaを存分に見せつけてくるものになるのだろうなあと。
なんとなく、Kalafinaを見る目は贔屓目が入るので今まで人に熱烈プッシュするという気持ちではなかったのです。ですが、このライブがあるのなら、声を大にして言いたいと思いました。特にフェス系イベントでKalafinaを見て気になったに人に、そんなもんじゃないから一度単独公演にいらっしゃいと。決して損はさせないからと。