NHKにようこそ! 7巻 / 滝本竜彦・大岩ケンヂ

NHKにようこそ! 7 (角川コミックス・エース 98-11)

NHKにようこそ! 7 (角川コミックス・エース 98-11)

はっきり言ってグダグダなのですが、それでもこのマンガが私は好きです。
ストーリーはもうなんだか滅茶苦茶ながら、一応収束へと動き出している模様。でも、バカ騒ぎめいたことを何周しても同じ問題に帰ってきてる気がします。
NHKにようこそという作品は結局のところ、少しだけ真面目すぎて、少しだけ臆病すぎて、それだけのことで普通の社会生活から逸脱して、脱落者になってしまった人たちの話なんだなと思います。うまく適応できない自分が悪いのか、適応させない社会が悪いのか、ダメなのは自分か、社会に陰謀があるのか、そんなところをグルグルしながら、繋がりを求めたり、求められたり、それでも踏み込めなかったり、人をバカにしたり、バカにされたりして過ぎていく青春模様。答えが見つからないまま迷走してきたこの作品で、最終的にこのダメ人間達をどこに導くのかが、このマンガの最大のポイント。滝本竜彦がこのマンガ版のNHKをどうやって終わらせるのかが楽しみです。
満足度:B