てさプル!催しもの 2/22 昼の部/夜の部 @ パシフィコ横浜

「てさぐれ! 部活もの」から続いたシリーズは、こんなアニメが許されて、声優が喋っているのがこんなに面白いのかと、私にとって新しい世界を見せてくれたシリーズでした。そしてその集大成というか、おそらく最後のイベントになるだろう催し物。
ですが、湿っぽくなどさせてくれない、最後なのに、というか最後だからこそやりたい放題の、てさ部は本当にひどいな! と思い知らせてくれるようなイベントでした。昼の部のライブから既にお腹が痛くなるくらい笑って、夜のトークの部ではもう笑い疲れてしまう、何も残らないただただ最低で面白かったというイベント。改めて、やっぱりてさ部は最高だなと。
なんというか、踏み越えているのが一応アイドル的な売り方もされている声優だから(リアルのアイドルも一人いますが)言っちゃいけないラインだったらまだ分かるのです。それどころか普通の人でも躊躇するようなのがガンガン来ますからね、これ。旅ものもそうだったのですが明坂聡美がブレーキからアクセルを踏む側に回ってますます抑えの聞かない下ネタにゲスネタ、進行を無視した暴走の連続に、関係ない声優に他作品や他会社の名前もじゃんじゃん出てくるという。
それはアウトと思いながら、他の人が踏み越えてるからちょっと超えちゃってもいいんじゃない? みたいなノリが連鎖して、全体としてどんどんひどくなっていく大人数でオールしている時の雰囲気に近いものが確実にステージ上にあったように思います。全体的に解き放たれた自由さが極まったイベントという感じで、映像化なしというのもブレーキを投げ捨てさせていた要因だと思うのですが、でもこれニコ生放送あったはずで本当に大丈夫なんですかね、と。
ただ、どんなにひどいことを言ってもやっても全く嫌な感じにならないのがまたてさ部で。小学生レベルから若干エロネタまで広がってきていた下ネタにしたって、全てが陽のエネルギーに導かれて笑いに繋がっていくというのはあのメンバーだからこその奇跡だったんじゃないかと思います。特にてさ部4人の時の瞬発力はますます磨きがかかっていて、昼の部の部部歌で感想の早口言葉に西明日香がぶっこんできてからの展開とか、荻野可鈴があちこちで見せる瞬発力とか、本当にキレていたなあと。
シャルム組だとてさ部側で怖いものなしの荻野可鈴小松未可子にベタ惚れで百合百合してデレデレする下りとか面白かったです。あと、上坂すみれの存在がやっぱりスパイスになっているなとか。大喜利でカンペがあることは前から明かされているのですが、すみぺのカンペはご自由にと書かれていて、それで出したネタが大久保瑠美のカンペのネタを潰した、とか面白すぎるアクシデントがあったり。
そんな感じで、とにかくひどくて面白くて元気がもらえる、そういう作品であったなと思います。楽しかった以外何にも残らなかったとは書きましたが、この作品が最近声優オタク的な感じになった私の世界を広げてくれたのもまた確かで、そういう意味ではずっと後まで残る特別なものだったのかなとも。
雰囲気的にもう続編は難しいのかなとは思いますが、もう5年でも10年でも経った頃にまたこのメンバーで集まって、何年たってもこの今と変わらない空気を見せてくれたら良いな、などと願っています。