BanG Dream! 5th☆LIVE Day2:Roselia -Ewigkeit-

 

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 圧巻。THE THIRD(仮)が盛り上げたオープニングアクトからそのまま左右に履けて、シルエットで浮かび上がったまま始まる「ONENESS」、そして幕が上がればそこで演奏しているRoseliaという演出から、最後まで一分一秒を見逃させないライブでした。まあ凄かった。

まず、しばらく見なかった間にえらい上手くなってるんですよね。開幕から二曲「ONENESS」「Determination Symphony」で、あ、これ凄いって思わされるくらいに。そして、今回はRoseliaとしてステージに立つことを凄くモノにしている印象。ステージ上でもキャラクターを崩さないで演じる形で、最初に見た頃は演じている感もあったのですが、今回はもう完全にRoseliaでした。キャラクターがあって、演者が居て、これはRoseliaのライブなんだというこの感覚。

キャラクターがあるからこそああいうことが言えて、ああいう立ち振舞ができて、それが完璧に決まって、それを表現するのにこれ以上のハマり役はないんじゃないかと思わせる5人がいて、それでできあがる世界観みたいな。明らかに圧の増した歌と演奏のレベルアップもあいまって、この形式だからこそ表現できるものを見せてくれてとても良かったです。

そして相羽あいな、歌えば孤高、喋るとポンコツ感あるところまで含めあまりにも湊友希那という感じ。両側に工藤晴香と遠藤ゆりかが3人で並んでるのはまあ絵になります。そしてMCもキャラのままで崩したやり取りが普通に成立してるのも凄いなと。最高に笑ったVTR含め、トークが面白いんです。ビジュアル系バンドでめっちゃカッコつけてる人が、喋るとどこか天然でめっちゃ面白かったりするあの感じに自然となっているような。

 

そして今回のライブ、キャラクターとしてステージに立つなら一つのライブであり、けれど演者からすれば遠藤ゆりかのラストライブだった訳で。当然そんなことは全くないかのように今井リサとしてステージに立って、周りもそういうふうに扱ってライブは進んで、でもこのライブ、ドイツ語で「永遠」って冠してるんですよ。これまでを歌った「軌跡」って絶対にそういう曲なんですよ。でも、それがライブの中盤に普通に披露されて、そのまま「Re:birth day」という再生の曲に繋がっていく。カバーで今回初めて披露されたのは「深愛」ですよ。これがまた凄いアレンジで、歌はなんか明らかに気持ち入ってるんですよ。でもキャラクターとして立つからにはそこには一切触れない。

そしてアンコールを経て、これまでとこれからの曲だと言ってデビュー曲「BLACK SHOUT」。Cメロで暗転、静寂の中、もう一人のベースがステージに上って、初めて中の人のライブであることが表に出てきて、ラストは涙を堪えながらの「陽だまりロードナイト」。いやもうそんなん……と思いつつ、キャラとしてステージに立つこととこれはどう折り合いつけるのかなとも思ったのです。ですが、最後のMCで全てが回収されてもうね。

本編でこれ以上なく感じさせられた、この5人だからこそできたRoselia、この5人のキャラクターがRoselia。そしてアンコールでの、去っていく遠藤ゆりかと、新しく入る中島由貴と、これからも続いていく今井リサ。誰ひとり欠けても生まれなかったこの日のステージで、最後に「11人のRoselia」という言葉が美しく全てを回収していくの、あまりに完璧かよって。そしてまだ感情が追いつかないと語っていた明坂聡美が、最後の最後退場の瞬間に泣き崩れて、なんかもう私もダメでした。エモいとか言ってる場合じゃないって。そんなん泣くって。

 

キャラクターたちの物語があって、演じる声優たちの物語があって、全てをひっくるめてRoseliaのステージ。虚構も本当も入り混じって等価になって、取り巻くどんな出来事も感情も曝け出して、今ここで表現されていることだけがその場にいる人たちにとっての本物になって心を動かす感じ。ああこれがエエンターテイメントなんだと思います。凄かった。