【ライブ感想】THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 7thLIVE TOUR Special 3chord♪ Comical Pops! 9/3・9/4

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初日は現地、二日目はLVで見てきました。

正直、6thの完成度が高すぎてあれ以上のものはもう出てこないだろうという思いもある中の7thツアー、しかも3rdで画面すら見えなかったフルフラットな会場であまり期待しないようにしようと思っていたのですが、楽しかったです。本当に楽しかった。6thのようなきっちりとやるのではなく、ちょっと崩してコミカルでポップに振った、楽しいライブでした。

そして今回のライブは、やっぱりアニメからの3rdライブのことを考えてしまう作りだったと思います。アニメのシンデレラの舞踏会でやっていたサイドに2ステージある構成、そして3rdライブと同じ会場。あの時にやれなかったことを6thまでに少しずつ拾い集めていって、そして戻ってきたこの舞台。そこでのライブが、特別な何かがなくても、こんなにも楽しさを見せてくれるようになったという、その歩んできた道のりが、長く追ってきているとどうしても感慨深いです。その上にアンコール前最後の全体曲が「M@GIC☆」で、あの頃と同じ映像を背景に、あの頃には声がついていなかった子たちを交えて歌い踊るのだからそれはもう。

 

そんな事を言いながら、ただ楽しいだけじゃなかった話をしてしまうのですが、今回ほたるPが完全に狙い撃ちだったというか、殺しに来ていたというか、私はほたるPという程ではないものの、それでも完全に死にました。

白菊ほたるは、今のところ、アイドルとしてのストーリーよりも、そこに至るまでのストーリーに重きが置かれたキャラクターだと思います。強烈な不幸体質で、入る事務所入る事務所潰れてしまって、本人も性格は暗く後ろ向きで、自分の不幸に人を巻き込みたくないと言っていて。でも、それでも、アイドルになるという夢は諦めなかった。たとえそれが、茨の道であっても、誰かを不幸にしても、そこだけは決して。デレステSSRに「手折られぬ花」なんて冠された、その芯の強さ、弱気な態度の奥にある、それ自体が呪いじみた執念、情念に惹かれたのです。

そのほたるの初舞台。ソロの「谷の底で咲く花は」というこれまた強烈な曲を、センターステージでたった一人、震える声で途切れそうになりながら、しゃがみ込んでも歌い続ける天野聡美があまりにもほたるで。そしてそこから、鷹富士茄子との「キミのそばでずっと」。今までアイドルからPへの曲だと思っていた歌詞が、2人の関係にぴたりと当てはまって、天才かと。「どんな過去の痛みも分け合って」とか「運命に試される時も きっと乗り越えられる大丈夫」とか、歌い分けも完璧で。またそれが、1年先にシンデレラガールズの舞台に立った森下来奈と今年はじめて舞台に立つ天野聡美の関係にもシンクロして、かこほたが尊すぎてもう本当にだめでした。そうだよ、出会ったんだよ君たちは。今度こそアイドルになって、そうして歩んでいけるんだよって。

さらに2日目はソロ曲を終えたほたるが震える声で歌い続けて、茄子さんの顔を見たところで泣き出すんですよ。その表情に、今回のライブだけじゃなく、その前からの物語を見ちゃうんですよ。茄子さんも感極まりながらも、お姉さんとしてしっかりしようとしていて、ねえ、本当無理。完全に2人の世界だったし、途中からは病めるときも健やかなるときも~って歌っているようにしか聞こえなかったです。それでまた数曲後に、ぎこちなくも笑顔で「明日また会えるよね」って歌ってるんですよね、ほたる。もうなんなの。

天野さんも最後のMCで言っていた通り、白菊ほたるはこれから、ここからスタートだと思います。今回は過去から現在へ至る物語を、初舞台だからこそ見せきれた。だから、こんなにもフューチャーされたのだとも思います。でも、アイドルとしてはここからがスタートなんです。ミス・フォーチュンは不幸に苛まれてきたほたると、人ならざる幸運を身に受けてきた茄子さんが出会うことでアイドルとしての1歩を踏み出せた、そういうユニットだと思うので、ここから、アイドルとしての2人の活躍が見れるというのがとても楽しみです。

そこに更にワンステップス(のの、関ちゃん、ほたる)のイベント新曲予告ってオーバーキルにも程があるでしょう。そうだよ一歩踏み出したほたるはいるんだよそこに……。次の一歩があるんだよ……。本当に、流れが美しすぎる。

 

それから橘ありす。SSR「ありすの物語」の成長した姿を見たところに来た「to you for me」はもう最初に聞いた時点で歌詞がやばくて、こんなものをライブで見たら大変だと思っていたのですが、大変でした。「in fact」での頑なさ、囚われたもの、そこから回数を重ねるごとに少しずつ開放されていく様を表現してきた佐藤亜美菜が歌うからこそ、そこに橘ありすの物語は宿り、キャラクターが降りてくる。アイマスというコンテンツの真髄を見た気がしました。もうめっちゃ泣いた。何がコミカル橘だと思いましたが、他の曲では確かにコミカルだった。

 

あとは印象深かった所を箇条書きで。

・U149が大好きなので「ドレミファクトリー!」も当然好きなのですが、目の前の通路をちえかおが仲良しな様子で駆け抜けていったので、これはチケットのもとを取ったな……と思っていました。なっぴーは本当にいつ見てもいっぱいの笑顔で飛び跳ねて子供らしい可愛さを振りまいているのが凄いと思います。プロフェッショナル。

・「LOVE☆ハズカム」の初披露、ぐっと来ちゃいました。WWGがあって、デレステのコミュも良くて、りなぽよにやっぱり思い入れがあるんですよね……。

・「O-Ku-Ri-Mo-NoSunday!」、久川姉妹、完璧なデビュー戦。完成度と初々しさの両立が完璧でした。曲も本当に良い。あと、この2人、喋っても動いてもMCのでもずっと本物の双子姉妹にしか見えなくて凄かったです。普段飄々としているのは凪で、でも最後に感極まったところをフォローするのは颯なのはあまりに解釈の一致だった。凪は泣いたりしないって立花日菜は言っていたけれど、そう言うところまで含めてもらしいなって。そしてりかちまるの颯やばいですよね。私はわたてんが好きなので星野ひなたにしか聞こえない呪いを長らくかけられていたのですが、ついにそれを振り切って、久川颯がめっちゃ好きになりました。あと上京してきたばかりの2人が「Kawaii make MY day!」に招き入れられてコラボするのも強しいし、ベテランである城ヶ崎姉妹と姉妹コラボするのも強い。

・えっ知らないイントロだよ?? からのセクシーギャルズ「Gossip Club」というサプライズ。いや本当にまさかでしたし、曲もユニットにあっていて良かった。

・「あんきら!?狂騒曲」、過去最高の仕上がりだったと思います。あんきらの良さが詰まっていた。

・合間にしんげきのちょっとした劇(というかコント)を挟んでの24曲連続で、これで終わったと思ったところからの最終ブロック。アクセルを踏み抜くんじゃないかという選曲でめっちゃ盛り上がったのですが、最後に予想外のゆずカバー「LOVE&PEACH」が来てテンションが完全にマックスでした。踊り狂って楽しい曲過ぎて、そこからゆずが作ってくれた「無重力シャトル」に繋がるのも楽しさが天井を突き破っていった感じ。ゆずはデレステとコラボしてくれて本当にありがとう。