【マンガ感想】MAO 1-3 / 高橋留美子

 

MAO (3) (少年サンデーコミックス)

MAO (3) (少年サンデーコミックス)

 

 高橋留美子新連載は現代の女子高生菜花と、平安時代から大正時代までを生きてきた陰陽師の摩緒が、時間を超えて出会うところから始まる物語。時を超える妖怪ものは犬夜叉という大巨編がありましたし、前作である境界のRINNEがゆるっとしたコメディだったので、ここから週刊誌連載でシリアスものが始まることにまずびっくりしたのですが、これが非常に面白いです。

菜花がかつて両親を失った大事故、摩緒に妖と言われた彼女自身の謎、摩緒の追う妖怪、つながった時間、迫る関東大震災と、謎で引っ張っていくストーリーなのですが、その謎をどんどん解き明かしていくハイスパート展開が特徴的。当然明かしきれば話が終わってしまう訳ですが、明かされたところから次の謎に広がっていくので、展開に一気に引っ張られます。この引きの強さと、緩急自在で流れるような展開は流石。癖の強いサブキャラたちもるーみっく作品らしく、菜花の動じない性格も良い感じ。

このペースでどこまで進むのか、果たしてどのくらいの長さの連載になるのかもまだ見えないですが、まずはこのジェットコースター的な展開を楽しんでいきたいと思います。キャラクターも徐々に増えつつあり、次巻も楽しみです。