魔法先生ネギま! 1〜9巻 / 赤松健

魔法先生ネギま!(9) (講談社コミックス)

魔法先生ネギま!(9) (講談社コミックス)

ネギま読み終わった〜。
途中で読み続けることが苦痛になりかけながらも読破。少年誌型ハーレムマンガの一つの極点。マンガの出来はいいんです。確かに面白いんです。でも、どうしてこんなに引っ掛かりというか違和感があるんでしょう。
とにかくすごいのがヒロインを31人=1クラス分作ってしまって、しかも詳細プロフィールがある辺り。そしてもれなく美少女で良い娘で誰をとっても人気が出そうな点。さらにネギ先生を初めとする男の子キャラも魅力があるんだから、キャラものを描かせたらこの人は最高レベルだと思います。絵もすごく上手で綺麗な絵を描く人ですし。話はラブコメ、バトル、成長物と少年漫画的要素のごった煮状態。破綻はしてないんですが、ちょっと詰め込みすぎかも。ヒロインの数が多すぎるのと合わせて、全体的に消化不良感と濃すぎる感じがあります。一気に読んでると辛くなってくるのはこの辺が原因か。それぞれの話自体の出来が悪い訳では無いので、多方面にうけるといえばそれまでなのですが。あと、ネギ先生が子供で真剣な恋愛に踏み込まないから、無理なくユートピアハーレムが成り立っている点が設定の妙なのかも。
個人的に好きになれないのは強烈なあざとさ。ネギ先生くらいの可愛い目の男の子が女子中学生に可愛がられまくるのは納得いくのですが、意味も無く裸になるとかパンチラするとか、女子生徒があまりに都合のよすぎる性格しているとか、男の子の妄想的シチュエーションが多発するとか、そういう部分でどうしても肯定し難いものが。この辺は特にラブコメパートで顕著です。それにしても、少年誌でやる美少女物としては小憎たらしい位に読者が喜ぶツボを押さえているマンガ。押さえ過ぎで嫌気がさしてしまう私みたいな人じゃなければ、十二分に満足できるのだと思います。サークルの先輩や後輩のハマリっぷりを見るに間違いなく。
どうでもいいですが、どんだけ難色を示そうと私はこの先エヴァンジェリンと白い少年が出てきたら読んじゃう気がします。まさしく作者の掌の上。残念。
満足度:C−