殺×愛0 / 風見周

殺×愛 0 ―きるらぶ ZERO― (富士見ファンタジア文庫)

殺×愛 0 ―きるらぶ ZERO― (富士見ファンタジア文庫)

どうにも楽しめなかったです。
主人公の恋愛と死が、世界の終わりに直結する典型的すぎるほどに典型的なセカイ系。天使と呼ばれる絶対的な破壊者と、世界で最後の人類であることを宿命づけられた主人公。世界を救う方法は、恋愛をしてその相手に殺されること。
設定はこの手の話は若干食傷気味とはいえ、そこそこ面白そうなのですが、なんというか文章が肌に合いませんでした。主人公のキャラがどうしようもなく受け付けないのもちょっとダメだった点。諦観バリバリな主人公は別に嫌いじゃないはずなのですが、ここまで人の気持ちを踏みにじろうとするとさすがに…。
恋愛が重要なカギとなるだけあって、青春ドラマっぽいものが横軸。恋愛話が直球すぎてくすぐったいというかなんというか。キャラクターが典型的すぎるのはちょっとどうなのかと思いましたが、こういうのが好きならありかと思います。
そしてそんな日常と、世界の終わり。最後の最後に重要キャラ登場で、これがプロローグであることを理解しました。でも続きはいいかなぁ…。
しかし、主人公のセカイと世界そのもののを天秤にかけていると考えると、主人公の行動が全部ワガママにしか見えないのはどうしたものか。
満足度:C