透明感があって綺麗で、でも油断してると抜き身のナイフで斬られる、みたいな。そういう躊躇の無さがこの作品の魅力なのかなと思わされるような、あーちゃんとふみの関係。本当に、そういう意味であーちゃんが好きなふみ。そんなふみの気持ちをあーちゃんが受け入れようとして、付き合うことになった二人。でも、二人の好きはやっぱり噛み合っていなくて、けれどもうそのままの関係ではいられなくて。だから、揺らぐ。そこにある、触れたら壊れそうなんて言っていられない、生っぽさのようなものに、思わずゾクッとする一冊でした。それと、京子と康ちゃんの過去の話も良かったです。京子のために泣ける康ちゃんが素敵だなと。
