魔法使いの嫁 3 / ヤマザキコレ

様々な事件や交流を通じてチセとエリアスの関係、というか関係に対するそれぞれの意識に少しずつ揺らぎが生まれてくる。少女を買った人外の魔法使いと買われた捨てられた少女の一線を引いた、けれど安心な関係が、一緒にいる中でそれだけではいられなくなっていく。そして物語はお互いを縛る過去へと……ってそんなの萌えるじゃん! というのを相変わらず全力で投げつけてきやがりますですね。
過保護でお兄ちゃんな墓守の犬(人間形態も取れる)とかもう趣味全開っていう感じのキャラクターにシチュエーションをもってきつつも、全体としては落ち着いたファンタジーの空気を損ねない辺りは一粒で二度美味しい的な魅力を感じます。やっぱり面白い作品だなあと。