- 作者: 平坂読,ブリキ
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2009/11/21
- メディア: 文庫
- 購入: 27人 クリック: 436回
- この商品を含むブログ (140件) を見る
新登場キャラは、エロ妄想を炸裂させたり、メカ専門腐女子だったり、セクハラ的に小鷹に迫って見せたりする、天才で友達のいない理科の自重しなさに引きつり笑いを浮かべたり、天才幼女先生にして、色々ピュアすぎて夜空にコロコロとだまされたり、小鷹に餌付けされて「お兄ちゃん」と呼ぶようになったりするシスターのマリアに微笑ましくも残念な気分になったり。そんマリアと、小鷹が隣人部にかかりきりなのに嫉妬して隣人部まで来てしまった小鳩のやりとりは、思考パターンがどちらも本気で子供なだけに子供のケンカっぽく賑やかで微笑ましいものがありました。
相変わらず4コマ小説的な短い話の積み重ねになっているのですが、新登場キャラの濃さと1巻から登場のキャラがより極まったことにより、極端なまでに尖った作風のギャグ小説に。危険なパロディを間髪いれずに重ねてきたり、夜空の星奈への扱いがもはやいじめじみてきたり、各キャラの言動や行動がぶっ飛んでいたり、その他もろもろ悪ノリ暴走気味で、確かに面白いけどちょっとやりすぎかなという気もします。それでも、なんだかんだで仲の良い隣人部の面々の大騒ぎは魅力的ではあるのですけど。
話の中では、みんなでヒトカラの発想と「ロマンシング佐賀」の文字列のインパクトにやられました。それから、どの話も残念すぎるのにも関わらず、読んでいて「この残念さは確かに知っている……」と思わさせられるのが残念な感じで楽しいです。突飛な言動や行動であっても、発想レベルで感じなくても良いシンパシーを感じるあたりがこの小説の魅力なのだと思います。
そしてこの巻でもやっぱり、それもう友達だから早く認めろよ! と思ったのでした。