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NEW GAME! 3 / 得能正太郎

感想 ☆☆☆☆☆ マンガ

「……私ね、一年前の夢叶ったんだ。でもその夢が叶ったと思ったら、そこから階段がまだまだ続いてて……」
「上れそう?」
「上るよ」

「がんばるぞい」でブームになっていた頃に1巻を読んであれこれ普通に面白いぞと思ったのですが、ちょっとこれはもう普通にとか言っている場合じゃない気がしてきました。凄く面白いぞこの作品。
きらら4コマの百合百合ふわふわな空気はキープしつつ、なんの飛び道具もなくすごく真っ当にお仕事ものです。この巻はゲーム会社のあるチームの人たちが今度は新しい企画に向けて動き出すという話なのですが、プロジェクトXになるほど熱血ではなく、かといってゲーム制作とはいったい、みたいになることもなく、凄く絶妙なバランスでお仕事をしている様子が描かれます。
その中でフォーカスするのはチーム内の人間関係であり、そこで仕事をする人たちの気持ちであったり。そしてそこには百合があり、悩みがあり、夢があり、優しさがあって、百合がある。自分の力の無さに凹んだりとか、焦りだったりとか、そういうところも取り上げつつ、上司と部下だったり同僚だったりの関係の中でフォローし合いながら、前を向いてゲームを作っていく感じ。色々大変なことは大変なんだろうなと思わせる描写は合っても、とにかく描き方は一貫して凄く可愛くて優しくて温かいのでジメジメすることも理不尽を感じることもないという、なるほどきらら系お仕事ものといった感じに仕上がっていて非常に良かったです。現実はこんなに綺麗じゃないと切り捨てるにはちゃんとお仕事していて、その中で純粋に一歩一歩階段を上がっていく青葉の姿はむしろ健全に思える、そんなバランスが素敵だと思いました。
そしてどうでもいい話ですが、これを読んでいて涙腺にくると、ああ私は今自分のしている仕事が辛いんだなあと思いますよね、はい。