HiGH&LOW THE MOVIE 2 END OF SKY

TwitterのTLで流行っているのは横目に見ていて、その流行り方を見るにこれは見なければダメなのではと思ってはいたものの、TVシリーズから追いかけるほどの気力もなく、ええいといきなり映画の2を観に行ってきました。

結論から言うとめちゃくちゃ面白いですねハイロー。完全にキャラクターコンテンツなのでTVシリーズや前作映画の積み重ねがあればもっと面白かったろうとは思いつつ、冒頭でSWORD地区で争う各チームのメンバー、ビジュアルイメージ、テーマ曲や、今SWORD地区が置かれている状況は紹介してくれるのでおおよそのところは無問題。あとはとにかくひたすら喧嘩祭が開催されていることと、ひたすら俺の考える最高のカッコよさが追求されたビジュアルと、とんでもないクオリティのアクションが矢継ぎ早に来るのに身を任せれば大丈夫です。実のところキャラ数は膨大で設定は細かいそうなのですが、あとはああそういう感じねはいはいOKで全然いけます。

そう、そういう感じねOK分かったなんですよ、オタク的には。EXILEという文化交流の一切ない未知の大陸に足を踏み入れたつもりが、明らかに楽しみ方を知っているあれやこれがどんどん来るので、やはりここがスタート地点は違えど最新エンタメの辿り着く場所なのか、みたいな気持ちになります。

膨大なキャラクターがユニット分けされて、それぞれに強烈な個性が与えられて、個人の掘り下げと個々の関係性で物語が紡がれていく感じ。己のカッコよさを、描きたいと思ったものをひたすらに貫いて突っ込みどころを後方に振り切りながら走る熱量とお祭り感。そして役者とキャラクターの2人で1つな一体感。流行りのソシャゲ系のコンテンツとか、ガルパンとかキンプリとか、二次元アイドル系のコンテンツとかなんかそういうのが脳裏をかすめるような。楽しみ方は色々あるとは思いますが、そのラインで楽しむのも間違っていないような気がするのです。ほら、応援上映やってるし。

ストーリーは少年漫画のど王道で、外敵と闘うために、普段敵対しつつも認めあうところはある5つのチームが最後には共闘するとか、もうベッタベタですけど最高ですよねっていう。意地を通してめっためたにやられたあるチームのトップが、別のチームのトップに助けられて手を差し出され、握り返して引き起こされる時に「ずいぶんやられてんな」とかけられた声に「うるせえバーカ」って返すんですよ。それ! ってなるじゃん。

あとスラム街(?)的なところを本拠地にしたチームのトップが、病気を患ってるらしくどこか儚げな空気を醸し出していて、彼が良くなるようにと自分のネックレスを差し出してくる街の幼女に、それを返して握らせるシーンがあって、もうこの映画ではほとんど説明も活躍もないんで背景何も分かってないんだけどそれ分かるー!! ってなるの完全に悔しさしかない。個人的にはテーマ曲もアクションもRUDE BOYSめっちゃ好きでした。

あと達磨一家の日向さんメッチャかっこいいですねっていう。最後の闘いのシーン、あまりのスケール感と味方が集まってくる展開に祭りだああああ(ドンドコドンドコ)って心の中で太鼓がなる時点でかなりキてるのですが、日向さんの「SWORD協定じゃあああ!!!」で脈絡はもう何もかもわからないけれど勢いだけでうおおおおおおおおってなるの完全に負けてるなって。ほんと最高かよ。完敗です。

なんかそんな感じで、EXILEに親を殺されたとか、HIP-HOPやヤンキー文化が敵だとか、暴力的な表現はちょっと……みたいなことがなければ見に行けばいいんじゃないっていうくらい、何故かオタクにウケたというより、オタクが嫌いな訳がない映画だったと思います。いっそもうほとんどアニメなんですが、三次元だから作画が良いんですよね......。というかこんなんアニメじゃないとできないのではと思うようなことを、アクションも美術もキャラクターも実現しちゃってるというのが、この映画の凄さなのかなと思いました。ツッコミどころもケチの付けどころも挙げればいっぱいあると思うのですが、いやでもこれは最高だな、最高だったなとしか。

そしてこうなってくるとTVシリーズと前作までの映画が気になりつつも、この沼はヤバいと本能で感じるので、ちょっと距離を起きたいですが..…うーん。