銀盤カレイドスコープvol.3 / 海原零

桜野タズサが今度はペアに挑戦という話なのですが、vol.1、2の焼き直し感がするのはしょうがないのかな。苦難→努力→成功の分かりやすい図式が本筋で、そこにライバルとの口げんかとか、マスコミとの戦いとか、自分との戦いとかの要素が入ってくるような感じ。ただ、この巻のメインはむしろパートナーのオスカーとタズサの関係です。この関係は割といい感じ。ケンカしたり色々したりしつつも、一つの目標に向かって頑張るのはやっぱりいいなぁと。ラストも良かったです。ただ、どうしても前作より分量が少ない分、盛り上がりも小さいかなぁという気がします。
相変わらずなタズサはやっぱり良いキャラ。ワガママで高飛車で毒舌でちょっと子供っぽい性格が生き生きと描かれてます。それだけの性格でいるためには、氷の上では絶対に結果を出し続けていないといけないというのが、そうだよなぁと思うことしきりでした。あと、リアは狙ってるんだと分かっていても良いです。タズサとの会話が。
ただ、どこが悪いというわけではなく面白いのですが、私にはどうにも読みづらいというか、どうにも苦手な感じがします。読みやすいし面白い文章で、タズサの性格も好きなほうなのですが、何かどうにも合わない感じ。不思議。
満足度:C+