- 作者: ハセガワケイスケ,七草
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2005/08
- メディア: 文庫
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内容はなんというかしにがみ。6で切なさとやさしさのうち後者が妙に欠けてたのが戻ってきたような感じ。空気そのものはそれほど変わってないと思いますが、やわらかい雰囲気になったか。
短編が三本ですが、そのうち二本は繋がっているのでほぼ長編。双子の姉妹と義兄。そして義兄と双子の片方がやってるバンド。そんな微妙なバランスで成り立っていた幸せな日常のなか双子の一人が死んでしままでの話と、死んでしまった後に残された人々の壊れてしまった日常とその再生の話。
ありきたりといえばありきたりな話ではありますが、微妙な感情が重なりあった感じとか、その青臭さと不器用さとか、結構いい感じです。歌うようなリズムの詞のような文章はいつも通りで独特の雰囲気を作っています。ただ、そろそろ飽きが来たというか、惰性で読んでるかなぁという気も…。アンとモモの話はいまださっぱり分からず。別にわからないままでもいいような気もしますけど。
読んでる最中の切なさと、読み終わったあとにやさしい気持ちになるのが話自体よりもこの小説の良いところな気がします。…とすると後者の欠けてた6はやっぱりちょっとおかしかったのか。
満足度:B-