- 作者: 森薫
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2009/10/15
- メディア: コミック
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とある村の12歳の少年とそのもとへ嫁入りした20歳の花嫁。少年の一家と花嫁アミルが暮らしていく何気ない日常が描かれている作品。決して大きく物語が動いたりはしないのですが、この時代にこの土地で暮らす人々の暮らしを本当に鮮やかに描いていて、読んでいるとそこに生活の匂いや家族の繋がりを感じます。かといって、そういうものを押し付けがましく見せるのではなく、当たり前の生活の中からさり気なく見せているのが上手だなと思いました。
まだあどけなさの残るカルククと、真っ直ぐで強くて、でもちょっと天然なところのあるアミル。二人の間にある信頼や愛情が、この二人を今後どう成長させていくのかというのが楽しみです。
そしてそんな二人の関係も見どころながら、この巻最大の見せ場は、身勝手な理由でアミルを返せとやってきた遣いを追い返したお母様のカッコ良さに尽きると思います。こういう年寄りだからこそ出せる、貫禄とか、カッコ良さというものはやっぱり良いものだなと思ったのでした。