魔女系 〜タカハシマコ短編集〜 / タカハシマコ

お人形みたいで透明感のあるまるで血の通っていないような可愛らしい絵と、どこかミスマッチな黒さと生っぽい感情。なんともタカハシマコらしい短篇集でした。女子高で人魚で魔女で、そこに来た若い新任男性教師で、ああこうくるのかという。他の話もここまでくると身も蓋もないといってしまえばそれまでのような話もあるのですが、これもまた味なのだと思います。そして「人間子供椅子」の発想の飛びっぷりと、展開のさらなる飛びっぷりと言ったら……! 園児の女の子黒い怖い。いやなんかもう、素晴らしいと思います。