- 作者: 双見酔
- 出版社/メーカー: ジャイブ
- 発売日: 2012/04/07
- メディア: コミック
- 購入: 1人 クリック: 11回
- この商品を含むブログ (19件) を見る
作品に通じる透明感はダウナーさ無気力さとセットで、たぶんそれは夢とか希望とか目標とかそういうものを見つけられないからで、けれどそんな日々の中でちょっとだけ特別なものを見つけられるような。それが趣味であれ、恋愛であれ、たぶんそういう少しだけど他に変えられない「特別」というものが、私はすごく好きです。
元同人書きな母上のパワーと何かを描くことの素敵さが詰まった「同人誌を作ってみた。」も良かったですし、目的を見つけられない受験生のちょっとした出会いを描く「ふたつねがい。」も素晴らしいですし、ネットゲームから始まる恋を描いた表題作「好き もよい」ももう! 淡白な空気があるからこそ、そこの中でだんだんと他人に興味を持っていくというところの微妙な気持ちがこそばゆくて、もっとこの人の作品を読みたいと思う一冊でした。好き。