13-5-24

モバマスの第4段CDが発売されたので買ってきたのですが、レジに持って行ったら「1枚でよろしいですか?」って言われて怖かったです。2枚前提……?

それにしてもウサミンの圧倒的電波ソング感とすっごい無理している感とドラマCDパートの話せば話すほどボロが出る感じがヤバい。

四月は君の嘘 2〜6 / 新川直司

ピアノの音を失ったピアニストの少年と自由奔放なヴァイオリニストの少女の出会いから始まる物語は、少年が囚われ続けた過去を、母親という存在を乗り越えるための、コンクールへの再挑戦という舞台へと。
演奏家の持つ激しさと彼らの身を置く闘いと等身大の少年少女の恋と青春の模様が、透明感のある絵で描かれていて本当に素晴らしいシリーズだと思います。折り重ねられた感情の弾けるような演奏シーンは、音の聞こえないマンガという媒体なのにここまで心に響くものかと驚くくらいで。それはもちろん絵や演出の素晴らしさがあるのですが、個人的にはとにかく言葉の響きの綺麗な作品だと思うのです。短いフレーズに彼ら彼女らの想いを込めて、詠うように紡がれる言葉が、この作品に読者の感情を揺り動かすような流れを作っていて、それが本当に素晴らしいと思います。激しさ、切なさ、苦しさ、期待、希望、楽しさ、そういったものを全てこめられたような流れに、読んでいて思わず嬉しくなったり、泣きそうになったりできる、そういう素敵なマンガだと思います。そして、そうやって描かるすべてのキャラクターたちにそれぞれの物語があるというのがまた。
話的には有馬がもう一度ピアノと向き合うことを決めた、その理由となった宮園という少女がいて、ただ、彼女に全てを依るような形で立ち上がった彼がこれからどうなっていくのか。そして二人だけが音楽家の世界にいて、けれど彼らを取り巻く環境には有馬に思いを寄せる幼馴染や、宮園が思いを寄せる有馬の友人がいてという恋模様にも期待。
そして、今が幸せで、でもこのままでいられないという言葉が、何らかの病を抱えている様に見える、きっと敢えて今しか見ていないように思える少女にとってどれだけ重いものなのか、6巻の出来事を読んだ後だと何よりも気になります。

ひとりぼっちの地球侵略 3 / 小川麻衣子

爽やか青春ラブコメのようで境目なく非日常が入り込んでくるのが相変わらず不思議なバランスだなあと思う作品です。キス(岬一の寝ている間)を交わした二人が、文化祭でクラスの出し物にかかりきりになってすれ違うラブコメ、の様に見せつつ岬一依存が極まってきている大鳥先輩がちょっと怖い感じ。普通の人間ではないし、普通の感覚を持っていないことがふとした瞬間で表に出る時のゾクッとする感覚と相まって、あと一歩でヤンデレ気味な依存の仕方がそろそろ恐ろしくなってきたなあと。あくまで表面上は微笑ましい空気を纏い続けているのですが、どこか気が抜けないというか。
そしてそんな中現れた新キャラはツンデレ気味の金髪貧乳お嬢様(ロシア人と宇宙人のクウォーター)というあまりに狙いすぎてそんな餌にと思いましたが見事に釣られました。二人の監視的なポジションにつきつつも、文化祭の発表を頑張るには満更でもなかったり、岬一に思いを寄せる女の子を気にかけたりするアイラ様可愛い。
そしてストーリー的にはアイラ祖母というキーパーソンになりそうな存在が出てきて、凪の謎も小出しにされていて、大きな展開が次に来るのかなという感じ。楽しみです。

モン・スール / きづきあきら

読むのに気合が必要で、ずっと積んでいたのですがようやく。
モン・スール」は全てが完璧に組み立てられた崩壊のストーリーにタブーを噛みあわせたような作品。兄と妹、いなくなった父親、二人だけの暮らし、気にかけてくれた兄の友人。そこから動き出すのは、兄の友人と小学生の妹が肉体関係をもって、それで崩壊していく人間関係の模様。じゃあ何が悪かったのかって、手を出したのはそれは普通に考えて「悪いこと」であって、じゃあそうなったのは? 妹の気持ちは? 父親が家を捨てたことは? その理由は? 兄は何をした? 彼らはそれぞれに何を考えた? と蓋を開くように溢れてくる感情は、どれもこれもそうなるしかなくてそうなってしまった悪趣味なパズルのようで。
それは誰が悪いといえるものでも無く思えて、けれどルールとしてその超えた一線だけは間違いなく悪かったと言える。だけど、この物語はそれが全てだったなんてとても言えない、むしろ何も知らずに勝手なことを言って全てを壊したのは被害者のように振る舞っている兄だったようにも思える。
描き足された後日談も合わせて、最期まで読んでもそういう後味の悪さが残り続ける作品でした。この描かれた感情の鋭さが、ダメなものはダメでこの作品を終わらせてくれないんだな、と。

LSD 〜ろんぐすろーでぃすたんす〜 1 / ほた。

LSD ?ろんぐすろーでぃすたんす? (1) (まんがタイムKRコミックス)

LSD ?ろんぐすろーでぃすたんす? (1) (まんがタイムKRコミックス)

女子高生がLSDにハマったりする4コママンガ。というと怪しげですが、陸上用語でLongSlowDistanceという長い距離をゆっくりと時間をかけて走ることを指す言葉だった模様。きらら4コマなので陸上は隅に置きつつ可愛い女の子が放課後ティータイムな感じかと思っていたら可愛い女の子が非常に真面目に陸上に取り組んでいて、先入観って良くないなと思いました。
そんな訳で、読んでいるとなんだか凄く走りたくなってくる作品です。完全に帰宅部として生きてきた身としては陸上部なんてさっぱり分からない世界なのですが、とにもかくにも走ること、練習して寄り道してご飯食べること、記録会の緊張と失敗、次へのやる気、そういうものがとても楽しそうに描かれていて、こういう学生時代もやってみたかったなあと思ういい部活ものだと思いました。
ところで浅見さんは誰か縛り上げてでも止めないとそろそろ捕まるんじゃないかなあと……。