涼宮ハルヒの憤慨 / 谷川流

涼宮ハルヒの憤慨 (角川スニーカー文庫)

涼宮ハルヒの憤慨 (角川スニーカー文庫)

ハルヒを読んでいると、なんだかすごくライトノベル読んでるなぁという気がします。私の中のライトノベルの真ん中がこれなんでしょうけど、きっと他の人は他の人で中心が違うんだろうとも思います。これを中心だと思うのは、学園モノでキャラクターが立っていて魅力的で、SFとかミステリちっくな話もあって、楽しそうなユートピア空間が繰り広げられているっていうのが理由かな。
内容は中篇が二本。相変わらずSOS団の面々は楽しそうです。是非もう一回高校生活をやり直せるならSOS団に入りたいです。そういう趣のユートピア。一本目は皆で生徒会に因縁つけられたので活動として文芸誌を作る話。朝比奈さんの童話がめっちゃ朝比奈さんだったり、長門超短編がなにか長門のことを語ってるようでよくわからなかったり、キョンの小説に騙されて悲しい気分になったり。二本目は今までのまとめみたいな話。それぞれ立ち居地の確認とか、これからどうなるかとか考えつつ二年生へ仕切りなおし。
それにしても読んでるだけですごい楽しいです。SF的超設定とハルヒのこれからとかちゃんとまとまるかとかそういうストーリー上の問題も気にはなるんですが、SOS団の面々が騒いでるだけで十分面白い。この先どういう展開があるにしても、このシリーズはちゃんと読みたいと思いました。
しかしハルヒは性格がずいぶん丸くなったなぁ……とアニメで初期のハルヒを見ていると感じます。
満足度:B+