F1ヨーロッパGP 決勝

雨に始まり雨に終わった大荒れのレース。最後はチャンピオンの貫禄勝ちでした。
ハミルトンが出走というところですでに驚かされていたのですが、それ以上にスタート直後のスコールのような大雨にびっくり。コースアウトが続出し、ついに赤旗中段まで行きました。ラップリーダーがいち早くウェットタイヤに切り替えたヴィンケルホックというサプライズも。
この混乱の後でトップに立ったのはマッサ、そして2位にアロンソライコネンはピットレーン入り口でミスを犯してピットに入りそこね後退、ハミルトンはマーシャルに戻してもらうという胡散臭い手を使ってコースに戻るものの最後尾。
その後しばらくは退屈なレースで、マッサ、アロンソ、ポジションを取り戻したライコネンという並びで進行。しかし、ニュルブルクリンクでは常に不運に襲われるライコネンが今年もトラブルで戦列を去り、さらにラスト数周で再びの雨!
ここでウェットでの優位性を示すマクラーレンアロンソが、マッサにぶつかりながらのオーバーテイクでトップを奪い優勝を飾りました。これでチャンピオンシップはハミルトンに対して2ポイント差。いよいよ実力を見せ始めたチャンピオンが、再びチャンピオンシップを振り出しに戻してきました。
その後ろは2位にマッサ。そして3位には堅実に走り切ったレッドブルのウェバー。レッドブルは5位にもクルサードが入り、3-5のダブル入賞とようやく速さを見せた感じ。そして4位は荒れたレースでは気持ち悪いくらいのサバイバルテクニックを見せるブルツが入って、ウィリアムズは速さでは圧倒的なロズベルグを、ポイントでブルツが圧倒する不思議な感じになってきました。
その後ろはBMWの2台にルノーコヴァライネン。ハミルトンは9位まで追い上げましたが、ポイントにはあと一歩届きませんでした。
久々の荒れたレースでしたが、アロンソが底力を見せました。これでチャンピオン争いはアロンソがハミルトンをかわさんという勢い。逆に最大のチャンスをトラブルでふいにしたライコネンはちょっと苦しくなってまいりました。