Roman 1巻 / Sound Horizon・桂遊生丸

Roman 1 (ヤングジャンプコミックス)

Roman 1 (ヤングジャンプコミックス)

サンホラも好きだし桂遊生丸は大好きなのに読むのが遅れていたのは、いくらサンホラの楽曲にストーリー性があるからといってコミカライズはどうなのかなと思っていたから。
読んでみれば、そんな心配は全く杞憂でした。
アルバム「Roman」の中からこの巻では5曲をコミカライズ。西洋ファンタジー風の世界で、ある一人の人物の人生を描きながら生と死をめぐる物語が語られる感じイメージ。
そしてその中の「星屑の革紐」にやられました。少しずつ盲目に近づいていく少女エトワールと、盲導犬としてやってきたプルーとの交流。光を失っていくという恐怖の中で凍っていくエトワールの心を、プルーの存在が溶かしていく。そして歳月を経て訪れる別れ、繋がっていく命。こんなに短い分量の中に、これだけの物語を詰め込んで、しかも切なく美しい話に仕上げている辺りは素晴らしいです。久しぶりにマンガを読んでぼろぼろと泣きました。