苺ましまろ 6巻 / ばらスィー

苺ましまろ 6 (電撃コミックス)

苺ましまろ 6 (電撃コミックス)

ようやく! といった感じの2年ぶり新刊。待った甲斐のある面白さです。
相変わらずギャグセンスが天才的。基本的に脈絡の無いことに対して千佳が突っ込むのが基本パターンなのですが、ボケの部分の全く意味が分からない領域スレスレのズレかたが本当に凄い。シュールというかもはや訳が分からないことが多々あるのに、それがただ意味が分からないで終わらないで、何故かものすごく面白いという不思議。
そして千佳の突っ込み自体をネタにして作ったネタとか、突っ込みどころがあるのに別の部分しか突っ込まれなかったりとか、ほんの少し外してくる辺りも上手いです。それぞれのキャラのモノローグと実際の会話(ツッコミなし)で進行する「つっこめ! ちぃちゃん」とか本当に神がかっている出来。なんかもうこれは面白いというか、凄いと思います。
それにしても、モノローグまで書くとこの子たちは本当に小学生ではない……。これはコントであって、それをやっているのがたまたま姿形が幼女であるというだけ、みたいな。とは言っても、絵の可愛さは抜群ですし、相変わらず異常に気合が入ってファッションショー状態の子供服なんかを見ると、決してたまたまではくて作者が描きたいものに作者がやりたいことをやらせているのだというような気はしますが。
そしてこの巻を読んで私の中で俄然ちかみう熱が高まっております。「ECO」で千佳を抱きしめている美羽のあながち冗談ではないというか、むしろ9割がた本気じゃないのかこの子的な感じにやられました。そしてそう思って読むと、美羽は好意だだ漏れ構ってちゃんですし、千佳はコントを考えた回で美羽の言動を完璧にトレースしていたり、美羽が頭を打った回で超心配していたりと非常に良い関係なように見えて仕方がありません。これはもしや2人とも伸姉好きだという先入観が強すぎて私が気付かなかっただけなのか……。不覚。