メイドインアビス 7 / つくしあきひと

 

メイドインアビス 7 (バンブーコミックス)

メイドインアビス 7 (バンブーコミックス)

 

 第6層という人ならざる者の領域でなれ果てたちの村を舞台に描かれる物語は、やっていることは今まで以上に王道少年漫画なのに、ビジュアルや在り方は人知を超えたものだらけで、座りの悪い狂気を感じます。ただこの巻は、それさえも人の行き着いた先に端を発したものだったっぽいのがなんともはや。ボンドルド卿が人間の欲望の最果てだと思っていたのですが、そうか、まだ先があるのかと……。

そしてこの異形の村の成り立ちが段々と明らかになる中で、特異点であるこの村自体はアビスを巡る謎とはまた別のものであって、人ならざる領域は更に果てにあると分かってくるのも言葉を失います。そしてその領域に手を伸ばしていくことに何のためらいもないリコの言葉が、ただただその通り過ぎて、業の物語であるなあと改めて思いました。

そして業といえば ページを捲った瞬間に始まったのがアレなトイレの話で、ちょっそれは……みたいな気分になる程度には相変わらず性癖が爆発してるんですが、いや本当に業が……深い………。