- 作者: 片山憲太郎,子安秀明,山本ヤマト
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2008/11/04
- メディア: コミック
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「ウソをつく者はウソをつく顔をするし、ウソをつく声を出す。
わかるに決まってるだろう。
この世にはウソと真実がある。たった二種類だ。
私は7歳だが、7年も生きていればその区別くらいできる」
紫がカッコよすぎて痺れます。これで7歳なんだから将来どれだけ大物になるのか……。
そんな訳でようやく原作1巻の内容に入った紅コミック。キャラクター紹介から入る構成は正直どうなのかなと思う部分があるのですが、そのあたりは原作未読者の人の意見を聞いてみないと分からないところではあります。
話の内容は表御三家である「九鳳院」の少女紫を護衛することになった揉め事処理屋の真九郎が心を通わせていく様子が描かれていて、まだ事件らしい事件が起こるところまではいかず。ワガママで高飛車なお嬢様のようでいて、一本芯の通って恐れを知らず、正しいものは正しい、間違ったものは間違っていると言い切る紫の姿は実に凛々しいです。自分が間違っていると悟れば、すぐに考えを切り替えて謝罪できる辺りは本当に7歳なのかと言いたくなるくらいに立派。この紫の持つ魅力は、やっぱりこの作品の核だと感じることしきり。
そして他のキャラクターたちも賑やかで、マンガになると真九郎のハーレムぶりがより一層際立ちます。いったいどれだけ競争率が高いのかと。
読んでいて少し淡々と進んでいくような感じも受けるのですが、キャラクターの魅力、絵の魅力も相まって良いコミカライズになっていると思いました。原作のイラスト担当でもある山本ヤマトの絵は、目に力があって素敵だと思います。目で感情が見えるような感じ。