相坂優歌 ファーストライブ「屋上の真ん中 で君の心は青く香るまま」 4/5 @ Zepp DiverCity TOKYO

 

屋上の真ん中 で君の心は青く香るまま (初回限定盤A)CD+BD

屋上の真ん中 で君の心は青く香るまま (初回限定盤A)CD+BD

 

 相坂くん、アニサマで「セルリアンスカッシュ」を歌っていたのを見てとても良いパフォーマンスだったけど、その時はそれ以上に刺さったわけではなくて、でもアルバムの試聴動画を見て、なんというか「こっち側感」があって気になって、それで気がついたら1stライブを見に来ていたんですけど。いや、ヤバいですね。あまりにも的確に私の好きなゾーンの真ん中を貫いていったので、途中からこれはあかんと思ってずっと見ていました。

盛り上がる曲もあるけど、わーっと盛り上がって楽しい!! というライブではなくて、相坂優歌という人が考えていることと伝えたいことを、歌で気持ちの限り表現して、MCでもダウナーな雰囲気のまま訥々と語っている感じ。考えすぎて後ろ向きな中の折れない芯の強さというか、追い詰められた中の前向き感というか、アリプロのカバーを歌っている時の声と表情に、ああこの人は何らかの生き辛さと大向こうを張って闘ってきた人なんだと思った瞬間にやられていました。世界に優しくなってほしい、大丈夫、好きなこと見つけて、生きてとファンに向けて繰り返しながら、自身に言い聞かせてるみたいなあのMCもね、本当にああいうのね……。

前のめりに感情が入って、特に切ない曲を歌っている時に泣いているみたいに震える声が印象的。あと可愛いけれど可愛いだけじゃないっていうニュアンスの歌声がめっちゃ好みです。「瞬間最大Me」が最高にハマっていて素晴らしい。あと、本人が好きで今回のアルバムで曲提供をしてもらった大森靖子ALI PROJECTクリープハイプのカバーがどれも驚くくらい合っていて、本人の嗜好や方向性と資質が一致しているのが、表現者としてめっちゃ強いなと思いました。そういう意味で、これからもっと研ぎ澄まされていくのが楽しみです。

曲はキャッチーだけどどこか内向きな感じが売れてメジャーになってというタイプではなく、狭く深く刺さるところに刺さるタイプの人のように思うのですが、そういうところも含めてめっちゃ好きです。 ライブに行って良かった。

 


相坂優歌/瞬間最大me ミュージックビデオ(Short ver.)