とらドラ7! / 竹宮ゆゆこ

とらドラ!〈7〉 (電撃文庫)

とらドラ!〈7〉 (電撃文庫)

ふおおおおおおおおお!
ラストの展開は思わず叫びださずにはいられません。もはや危うく走りだしそうですらあります。青春恋愛模様を描かせたら右に出る者はいないんじゃないかとか、ラブコメ神が竹ゆゆ(30)に降りてきたとか、お前らなんだよ青春だなこの野郎とか、意味の分からない文章を量産しそうなくらい凄かった。
そんな訳で急展開、というか来るべき時の来た第7巻。前半は停学から復帰した大河がクリスマスを控えて良い子になる宣言をしてエンジェル大河となる話から、失恋大明神と化した北村を中心にクリスマスパーティーが企画される流れ。大河と竜二と北村と亜美のいつもの日常が戻ってきたようで、実乃梨がふさぎ込んでいたり、大河を北村とくっつける動きが出てきたり、ちょっとずつ人間関係に変化が生じていて。
そんな中でも相変わらず高濃度のギャグが楽しいです。綾波じゃなくて巨大宇宙牛の方のレイとか中高生に通じるのだろうかといううる星ネタから、D身(30)をねっちっこさすら感じる筆でいじり倒す色々突っ込みにくいネタまで、止まらないネタの奔流はさすが。
そこから、ついに本番を迎えるクリスマスパーティー、大河の想い、実乃梨の想い、亜美の想い、そして竜二の想い。幸せなぬるま湯の時間に終わりを告げる、ついに気付いてしまった事実。やや強引さを感じる展開を引っ張っていく感情の爆発と交錯は、なんだか堪らないものがありました。
もう今までのようにはいられない次の巻。彼ら彼女らが、何を想い、何をするのか、楽しみで仕方がありません。そして、出来ることなら皆に両手いっぱいの幸せを。