WORKING!! 3巻 / 高津カリノ

WORKING!! 3 (ヤングガンガンコミックス)

どんどん面白くなっていくマンガというのは、読んでいて嬉しいものです。
そんな感じのWORKING!!3巻。変人大集合ファミレス4コマな基本は変わりませんが、キャラが立った辺りからどんどんとラブコメ方向にシフトしています。ギャグで引っ張るというよりも人間関係の描写で引っ張るイメージは前からあったのですが、それがさらに進んだような感じ。
そしてこの人間関係描写が絶妙。それぞれの立ち位置と関係性が素晴らしいです。このキャラクター達は、設定は強烈な変人ばかりで、行動が飛んでる部分も確かにあるのですが、ベースとしては性格も人付き合いのあり方も普通なのが良いのかなと思いました。なんかありそうと思えるラインを守りながらの、この人間関係構築はやっぱり絶妙。
そんな訳で何はともあれ伊波陥落が最大のハイライトなこの巻ですが、轟―佐藤ラインも微妙なこじれ方をしてこれからどうなっていくのかワクワクします。新キャラの山田は最初は鬱陶しい感じがしたのですが、こういうかき回し方をするならありか。常駐の男性陣だと相馬にだけ懐いてるのも面白い。
そして小鳥遊―伊波のラインは、仲のよかった二人がついに更なる一歩をというところに来ました。女装してお父さんに説教する小鳥遊に落ちるってのがまた伊波っぽくて良いのではないでしょうか。そしてその小鳥遊女装ネタはついにことりちゃんという女装キャラを生み出しました。これがまた絶妙にはまってて良い感じです。伊波との話が続くとまた登場の機会があるのかな。
小鳥遊家の話も、キャラは非現実的なのになんだかありそうな感じがします。ありえないダメ姉に囲まれた小鳥遊の悲哀と、それでいて幸せそうなところがなんとなく切ない。しかし4女なずな12歳、長女一枝31歳って、お母さん本当に同じ人なのでしょうか･･････？
なにはともあれ、俄然続きが楽しみになってまいりました。
満足度：A