【マンガ感想】BURN THE WITCH 1 / 久保帯人

 

BURN THE WITCH 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

BURN THE WITCH 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

 読み切りでこれ好き! と思ってから首を長く待っていた本連載、それがシーズン連載&アニメ化のセットでやってきたので私は大変満足です。

ロンドンの裏側、リバース・ロンドンを舞台に、一般の人には見えない異形の存在「ドラゴン」の保護と管理を仕事にしている二人の魔女を主人公にした物語。そしてこの設定、BLEACHとの繋がりが最後に示されるの洒落てるなと思います。確かに言われてみればまんまなのに、読んでいる途中は全く気が付かないくらい、この作品単体でも成立していて、その上でこういう見せ方をしてくるのはファンは嬉しいだろうなと。

個人的には女の子主人公の少年漫画的な話が大変に好みなので、もうど真ん中ストライクという感じ。さすがというか、キャラクターの魅力とその見せ方のセンスがずば抜けていて、読んでいて気持ちが良いです。ニニーの勝ち気で強気で、ただそれを裏打つ覚悟がある感じは大好きだし、のえるのジト目でローだけど思ったことはそのまま口から出る感じも良き。感情が表には出にくいだけで、ちゃんと動いている心が表に出る瞬間、やっぱずるいよなって思います。啖呵切るシーンかっこよすぎ。そしてこの2人、基本的にめちゃくちゃに我が強くてお互い合わせようなんて思っていない感じなのに、何かあればしっかりバディとして並び立ってるのが大変良いと思いました。そういうの大好き。

それから、見た目は冴えない昼行灯のおっさんで実は……というチーフもまたそういうの好きって感じだし、今の所すっかりピーチ姫扱いなバルゴ君も何か隠されたものがありそうで楽しみ。いやしかし何だかんだ言われながら愛されてるね、バルゴ!

シーズン連載で趣味100%で描いていますという感じの作品なのに、このキャッチーさとクオリティで出てくるのだから少年ジャンプのトップレベルって凄いって思う一冊です。次のシーズンもとてもとても楽しみ。

 

ところで私はBLEACHをアランカルが出てくるあたりまでしか読んでいないのですが、調べたらまだ全体の1/3にも行っていなくてびっくりしました。えっ、尸魂界篇ってそんな序盤なの……。

【小説感想】竜と祭礼 1-3 / 筑紫一明

 

竜と祭礼3 ―神の諸形態― (GA文庫)

竜と祭礼3 ―神の諸形態― (GA文庫)

 

 見習いの魔法杖職人イクスが、併合された東方の王族の娘ユーイの持つ、亡き師匠が作った杖修理の依頼を引き受け、その芯材として心臓が使われたおとぎ話の生物である竜に迫っていくという物語が1巻。そして、ある街の祭りと魔女の謎に迫るのが2巻。どちらも、魔法を使ったバトルのような派手な展開ではなく、文献にあたり、聞き込みをして、実地での調査を進めていくというフィールドワーク的な手法で、伝承上の存在に迫っていくというのが面白いシリーズです。

そういう作品なので、歴史や宗教、その村が受け継いできた文化などが重要なヒントとなっていて、そこの設定が厚いのが地に足のついた空気と、一歩ずつ調べていくという学術調査的な楽しさがあります。宗教の新派が否定したことで断絶した祭事に手がかりがあるとか、そういう調べて知っていくことのワクワク感が良いなと。

そんなふうに1巻は「竜」、そして2巻は「魔女」というロマンのあるテーマを追いかけていく物語ですが、3巻は少し毛色の違う話になっていて印象的でした。

というのも、3巻は確かに亡霊や究極の杖というテーマが掲げられて入るのですが、ほぼ権謀術数の話なのです。マレー教新派の神学会議に連れてこられたユーイ。異教の民である彼女は誰の何の目的でそこに来たのか。いずれ国を動かすであろう宗教会議でそれぞれの思惑が入り組む中で、偶然その街の修道院で杖作りを依頼されていたイクスと、もう重なるはずがなかった運命が少しだけ触れるようなお話です。

それまでも割とシビアな世界観で、特に滅ぼされた国の王族として人質のような形で連れてこられたユーイの周りには政治が絡みついていて、変わり者たちが仲良くフィールドワークをするだけにはならなそうと思ってはいたのですが、ここまでやってきたロマンティックな探求にまるごと冷や水をかけるような話を持ってきたのは驚きでした。

ただ、この作品が提示してきた世界観の中で、極めて善良な少女だったユーイと純朴な杖職人見習いだったイクスの青年期の終わりの話をするのならばこうなるよなという納得感は強くあります。異国の民としてのユーイ、魔法が使えない杖職人としてのイクスという、彼女たちが部外者であることはずっと強調されていて、それならば、この国のあり方に馴染み、その枠の中で生きるという道は選ばれようがなかったのだなと。結果、善良だった少女は故郷のために喰えない政治家として、究極の杖を夢見たはずの青年は魔法杖のあり方を変える存在として大人になり、その話にロマンチックな幻想は不要なのでしょう。

2巻で魔女という仕組みが解き明かされた時も綺麗だなと思ったのですが、それ以上に3巻通じてこの結末に帰結したこと、彼と彼女が手に入れたものと失ったものが、悲しくも美しく感じる作品でした。デビュー作ということもあってか、情報や感情を追いかけるのが難しくなるところもありましたが、とても好みなシリーズでした。

【小説感想】閻魔堂沙羅の推理奇譚 A+B+Cの殺人 / 木元哉多

 

閻魔堂沙羅の推理奇譚 A+B+Cの殺人 (講談社タイガ)

閻魔堂沙羅の推理奇譚 A+B+Cの殺人 (講談社タイガ)

  • 作者:木元 哉多
  • 発売日: 2020/09/15
  • メディア: 文庫
 

 今回は地上に降りていた沙羅が帰れなくなって事件に巻き込まれるという、今までとは違う展開を見せる長編。

そんな事件の当事者たちは、ヤクザ崩れで無職で酒浸りの父親と末期がんで余命幾ばくもない母親。そして父親のもとを離れて暮らそうとする小学生の息子と娘。このシリーズは、生き返りで人生をやり直すことで更生するカタルシスが魅力なので当然ではあるのですが、今回もなかなかリアルさのあるどうしようもなさが辛いです。

ただ、この超絶ロクでなしの父親も、読んでいると完全には憎みきれないというか、妙な人間らしさを感じるところがあります。ボタンの掛け違いというにはひどすぎる人間模様も、惨めさも強かさも、どこか愚かしくも必死に生きている人間たちの物語という感じがあって、事件の解決とともに、自ら動き出すことで少しだけ風向きが変わっていくのが、素直に良かったなと思えました。人間ドラマと閻魔的な価値観と生き返りの推理ゲームがしっかり噛み合って、まとまり良く完成度の高い一冊だったと思います。

 

あとこれ、一冊まるまる使って沙羅が壮大なツンデレかます話だった気が。

今回は直接的に事件に巻き込まれ人間たちと触れ合う沙羅なのですが、直接人間の世界に手を加えないという閻魔のルールを守りながらも、閻魔大王から無理やり審判の役目を奪い取ってまでこの家族に関わろうとするのは、かなり踏み込んだ介入です。

そして、散々ぱら因果応報のお説教を語り、人間は愚かだ馬鹿だと何度も何度も言いながら、その人間に入れ込んで手助けしちゃう閻魔大王の娘って、それはもう王道ツンデレ以外の何物でもないでしょう。言うに事欠いて「お友だち」って君は実際のところチョロいな! っていう。

閻魔としては相応しくないこの人間への入れ込みが、果たしてこれからの沙羅にとって良いことなのかは気になるところですが、それはさておき、閻魔堂沙羅というキャラクターの魅力を存分に感じられる一冊だったと思います。面白かったです。

【小説感想】楽園とは探偵の不在なり / 斜線堂有紀

 

楽園とは探偵の不在なり

楽園とは探偵の不在なり

 

 二人以上殺した人間を地獄へと堕とす『天使』が降臨した世界で、孤島の館を舞台に起きる連続殺人事件を描くミステリ。

特殊条件付きのミステリで、二人殺したら有無を言わさず地獄に堕ちるはずなのにどうして連続殺人が起きるのか、犯人が複数いるのか、あるいはというところと、天使が罪人を裁く世界での探偵のあり方が読みどころ。雰囲気からトリックまで、なんというか、講談社ノベルスっぽさを感じる一冊になっています。

この作品全体に影を落とし続けるのは『天使』という存在です。在る時突然降臨し、二人殺した人間を地獄へと堕とす。生き物のようで顔のない無機的な雰囲気も持つ、意思があるかも分からない、蝙蝠のような翼で空を舞い、砂糖を好む存在。高次の存在というよりも、突然世界に現れた不条理の体現みたいなもの。

けれど、天使という存在が全ての始まりであっても、これは人間の業の物語なのだと思います。天使は人智を超え、理解の及ばぬところもあり、それでも、二人殺せば地獄行きというシンプルなルールでしかない。意味を見出すのも、天国や地獄を想うのも、それが故に何をするのも、全ては人のやることです。天使に入れ込んだ実業家も、天使を利用する者も、それを追いかける者も、怯えも、怒りも、諦めも、天使は全てに関知しない。ただ、人を二人殺す以外には。

だからこそ、焦点が当たるのは天使そのものではなくて、天使の降臨した後に人が何を考えて、どんな行動をしたのかになります。世界はどう変わり、どんな因果が生まれていったのか。そして天使のいる世界で為されたことは因縁となり、この天使が集められた島に連続殺人という形で帰結します。それはまさに、天使の降臨から始まった人の業をぎゅっと濃縮したみたいな舞台だと感じました。

そしてそれを、天使がいる時代に理不尽にすべてを奪われた探偵が向き合うという形で、あくまでロジカルなミステリとして切り取っていきます。探偵は再び立ち上がることができるのか。それは極めて個人的な問題であるけれど、彼が事件に向き合い、解き明かすことで、果たして天使のいる世界に光はあるのかというテーマも同時に浮きあがる。そういう物語になっているのがとても良かったです。

【小説感想】はたらく魔王さま! 21 / 和ケ原聡司

 

はたらく魔王さま!21 (電撃文庫)

はたらく魔王さま!21 (電撃文庫)

 

 異世界から日本に流れてきてマグロナルドではたらく魔王様と、やっぱり日本に流れてきてテレアポの仕事をする勇者の庶民派ストーリーもこれにてシリーズ完結大団円。

巻を重ねるごとにスケールが広がっていくエンテ・イスラ側のお話にこれ本当に畳めるのかなと思っていたのですが、450ページのボリュームで、かなり力技ではありますがまとめてきたので安心しました。その後の日常と神討ちの話がパラレルで展開されるのは、読んでいる方とすればかなり混乱もあったのですが、でも魔王と勇者の庶民派な日常があってのこのシリーズで、最終巻ではエピローグだけとなったらそれは違うのだろうなと。

なんにしても、あの状況からやっぱりこうでなくちゃっという結末に至るまで、山積する課題をちゃんとひとつずつ片付けていくのが、ずっと丁寧だったこのシリーズらしいなと思います。

そう、過剰なまでに真摯で丁寧なのが良くも悪くもこのシリーズだったのかなと。異世界からきた魔王と勇者のちょっとずれた日常コメディの面白さがこの作品の魅力で、でもシリーズ化するに当たって彼と彼女が仲良くするには、その異世界で魔王が攻めてきて勇者が立ち向かったという出来事をちゃんと精算する必要がある。でもお話的にはそこばかりやってたらちょっと違う作品になってしまうはずで。

それを小さなところから向き合い始め、アラス・ラムスという子は鎹を地で行く存在が現れ、エンテ・イスラの在り方そのものをひっくり返すようなスケールの設定と世界中を巻き込んだ物語となり、巻き込んでしまった人間世界の少女のことにも向き合いながら、彼らが日本で過ごす日常は守るべきものとして最後まで描かれ続けて、こじれた魔王の人間関係も整理して、最終的にセフィラや神討ちという世界規模のお話に決着をつけながら、魔王と勇者の在り方を定義し直してこれからも続く日常を描き出して見せたのだから、それはもう大変なことだと。

ギャグ時空でなあなあになってもおかしくないものに最後まで向き合い続けて、そしてそれがシリーズの面白さになっていたのだから、不思議な作品だったと思います。世界の命運をかけて闘う人たちなのに圧倒的なご近所感が無理なく両立しているキャラクターの魅力か、結構なシリアスになっても、ずっと優しさというか、柔らかさがあるのが良かったのかなあと。

 

そしてこの結末、圧倒的に千穂ちゃん総取りって感じでは……? 魔王に惚れて勇者と仲良しで天使と戦いエンテ・イスラの有力者の覚えもめでたい作中で一番チートな女子高生だった佐々木千穂さんですが、最終的に己の望みうるもの全てを手に入れている感じが流石やなと思いました。守りたかった日常のことも、好きだった真奥のことも、足を踏み入れた異世界のことも、日本での将来のことも、何一つ逃しはしないという意思を感じる。だって、恵美と真奥とアラス・ラムスと囲む食卓は絶対に守りたいけど、真奥の一番は絶対に自分だから、恵美が真奥を好きなのは知ってるけど側にいるのだけは許してあげるね、みたいなムーブですよこれ。強い。

【マンガ感想】虚構推理 13 / 城平京・片瀬茶柴

 

「人間と妖怪には違いがありいつまでもうまくはいきません。

それでも蜜月の時はあります。

そして短くとも、蜜月は他の何物にも代え難いでしょう」 

 なるほどおひいさま的にはその関係はありなのねという雪女編完結。そして室井さんが将来凍死したという記事を見ても驚かないというのが実におひいさまらしい。

そう言えば、おひいさまは妖怪と人間の調停者である前に、妖怪たちの知恵の神だったなと再確認する話でもありました。この結末、雪女の悩み事以外は何も解決していない……! いやこの作品はいつもそうなんだけど……!!

しかし雪女は大変に魅力的で気立て良く可愛く、そのパワーで全てを押し切られた感じもあるお話でした。絵の力もとても大きかったです。長くはないだろう蜜月、お幸せに。

1話完結の『よく考えると怖くないでもない話』は九郎先輩が曰く付きの館の片付けのバイトを手伝う話。バイト先の人たちから見ると、九郎先輩の体質が理由で幽霊たちが逃げ出していたらそれこそ不気味だよなと思っていたら……という流れで、捻ったところからスタートして更に捻りを加えて着地しながら、真実は身も蓋もないというのが実にらしいお話。前にあった、おひいさまが鰻重を食べてるだけで事件が解決した話に通じるものがあり、こういうのもこのシリーズに特徴的な話で好きです。

【映画感想】Fate/stay night [Heaven's Feel] Ⅲ.spring song

 

春はゆく / marie(期間生産限定盤)(DVD付)(特典なし)

春はゆく / marie(期間生産限定盤)(DVD付)(特典なし)

  • アーティスト:Aimer
  • 発売日: 2020/03/25
  • メディア: CD
 

 色々思うところはあれど、観終えてまずは面白かったと言える映画でした。第二章で覚悟したものよりは、もちろんひどいこともたくさん起きるのだけれど、ずっと穏当だったというか、真っ当でヒロイックな物語をしていたと感じます。たぶん、士郎も桜も、最後までずっと人間だったというのが大きいのかなと思いました。

とはいえ、Fateシリーズつまみ食いでHFは初めてという身にはあまりの怒涛の展開と凄まじい画面と圧縮された情報で半分もわかっていないな? みたいなところもあり。説明はかなりしてくれるのだけれど、それでも足りていないままに突き進むので、これはこういうことかなと理解しようとしてる間にストーリーは3歩先まで進んでいるといった感があります。士郎と桜だけをフォーカスして見ていれば問題ないのですが、各々のキャラクターの物語にもぐっと踏み込むし、聖杯戦争自体の謎も明かされるので、全体として情報量が大変なことに。あと結末のところ、身体は消滅したみたいなこと言ってるから多分こうだと思うけどと言いながら後で調べましたね……。いやそうやって掘りだすとFateの深みなのは分かっている……。

3作通じて思ったのは、やっぱり桜のことは好きだなということ。HFの桜は間違いなく大罪人で、我欲に惑い、力に溺れた小さな少女だったのだと思いますが、それだけじゃないというか、情念がぎゅっと濃縮されていて、でもそれが凄く生っぽい、人間っぽいなと感じます。確かに狂っていて、仄暗く、湿っぽく、でもああこの子は人間なんだなという感じが強いというか。ufoの画面作りは無機質なイメージが強いのですが、その中でもとても湿った感触のある映画だったなと思います。

桜の見せる、我慢して我慢して我慢して自暴自棄になって、それでも可哀想だと思ってもらえば助けてもらえるってどこか思っているような、得てしまった力とアンバランスな未熟さ。自分で自分を追い詰めながら、けれどギリギリのところで耐えれてしまう強さ。救われたいと思いながら自分を一番最初に犠牲にして、なのにまだ救われたいとあがいているような、歪さの中にある強烈なエゴが彼女なんだろうと思って、それは酷く人間らしいなと思いました。自己犠牲は優しさではないと強く感じる物語だったというか。

人間やめてる、最初から狂ってると言いながら、ちっとも人間やめてなんかいないんですよねこの子。それを捨てられるほど強くなくて、それを捨てないでいられるくらいに強い、みたいなところでバランスされた結果があのマキリの杯なのだろうと。そして、桜もそうだったし、士郎もやっていることはとんでもないことであっても、あくまで一人の人間として手を伸ばせる範囲に手を伸ばそうとしたからこそ、HFはこういう物語になったのだろうなと思いました。なのでやっぱり好きです、このHFも間桐桜も。

そしてそんな物語の最後に、一見すれば幸せなシーンのようで流れる曲が「春はゆく」なのが、なるほど。この映画、確かに桜を取り巻く環境的な問題は解決しているのですが、桜自身は何かを乗り越えて悟ったり成長したりしてはいないですよね。士郎に救われて、それでも桜は桜のまま、過去を抱えて現在を、ただ先輩の隣にいる。これはそういう曲で。

楽しさでも苦さでもなく、ただ純粋に間桐桜のこれまでを、そしてこの先に通じるものを積み重ねた物語だったのだなという感覚が残りました。

あとライダー、セイバーオルタとのバトルがとんでも作画でものすごかったのはもちろんですが、桜に対するの想いが見えたのがとても良かったなと。ああそうかバビロニアのアナか……というのと、メデューサだもんね、呪いの子が化け物になっていくなんて黙って見てはいられないよねと。

それと遠坂さん、魔術師であることは性に合っているのだろうけど、多分向いてはいないのだろうっていう難しいラインのキャラクターで大変だなって思います。合理的で自分自身の目的にしか興味がないような在り方をしておきながら、親しい関係性が入ってくると情に流されるの、ただそれも魔術師らしいのか。いやーでもそんなお姉ちゃんを見ていたら桜は拗れるだろうなあと思います。姉妹仲良くなれてよかったなあと思いつつも、最後にそれ聞いちゃう? みたいなのもありますし……。いやだって、それもまた桜を呪うよ? ってなる。