雲のむこう、約束の場所

新海誠の劇場版アニメ。ほしのこえをカウントするかによりますが、一応これがメジャーデビューのような形なのでしょうか。ずいぶん前に録画したものをようやく見ました。
なんというか、面白かったと聞かれると非常に微妙なのですが、印象には強く残るようなそんな変な作品でした。とにかく映像が綺麗。一瞬一瞬のシーンを切り取っていけば、イラスト集がいくらでも作れるんじゃないかというような感じです。ただ、その分動画としては一枚絵をつなげたような印象もありました。
そしてこの綺麗という印象、音楽も演出もストーリーも何か全てにつきまといます。ストーリーは、話の設定も雰囲気もセカイ系の系譜という感じで、いらないものを全部捨象したような綺麗さがあります。不自然さを感じなくも無いのですが、これはこれでありか。ただ、なんだかおいてけぼりでのめりこめなかったという印象は全体に付きまといました。そして同じリズムで淡々と話が進んで、ちょっと眠くなります。
話が本格的に展開する中盤から後よりも、主人公たち三人の何気ない夏が描かれる序盤の異様なまでの綺麗さの方が、見ていて面白くはあったかも。