- 作者: 畑健二郎
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2005/02/18
- メディア: コミック
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表面上は不幸な貧乏借金少年をツンデレなお嬢様が拾って執事にして、お屋敷にはメイドがいて渋い執事がいて人語を解するトラを飼ってて、思い込みから感情がすれ違いまくるラブコメで、あざとさ全開萌え重視といった感じ。確かにナギや女装ハヤテはかわいいですし。
と、これだけだと正直げんなりしかしないんですが、このマンガの特徴はその表面的な設定をものともしないところ。思いっきりあざとい萌え狙いなのに、全編から染み出す歪んだ底意地の悪さと、色々とギリギリな感じのする危なっかしさと、サブカル・オタクネタの濫用が妙な融合をしていて、ちょっと妙な味があります。たぶんこの辺のバランス感覚がいいんでしょう。絵は可愛いけど上手いとはいえないし、話作りも危なっかしいしネタも結構マズイ感じだけど、それを上回る変な魅力があります。
基本的にはラブコメの線を狙ってるようですが、むしろギャグマンガでナンセンス系。マンガの大枠自体を登場キャラがネタにするのは、ハレグゥなんかと通じるものを感じました。作者の冷静な突っ込みが入ったり、自虐ネタが使われるのもツボ。この人は妙に上手になってまとまらないで、このまま綱渡りのような状態で暴走し続けてくれるといいなと思います。
満足度:A−