バイオハザードⅡ アポカリプス

前作の数倍面白いです。
TVカテゴリーですが映画の話。親が借りてきたバイオハザードⅡを見ました。前作がホラーとアクションのいいとこ取りをしようとして全体としていまいちになってしまっていたので、それほど期待していなかったのですが、見事に期待を裏切ってくれました。90分間息もつかせぬ展開と緊迫感。映画好きって訳ではないので他の作品との比較は出来ないのですが、パニックアクション大作として良作だと思います。
設定はゲームのバイオハザードのままなのでしっかりしてるし、隔離された都市という密閉空間でのサバイバルを書いた脚本もなかなか良いです。個人的にこういう追い詰められた極限状態の緊迫感がツボなのもあるのですが。最後のアリスとネメシスの戦いだけは必然性が感じられませんでしたけど、他の部分はかなり王道で予測のつく展開ながら演出もあいまって十分惹き付けられます。こういう密閉空間に多数の人たちが取り残されるシチュエーションだと疑心暗鬼バトルロイヤルになりやすいですが、この映画では善=アリス、ジル達生存者、悪=アンブレラ社、ゾンビとはっきりしてるのでその点は安心して見られます。その分、個人個人の意図が絡み合ってっていう展開は期待しないほうがいいです。
演出はとても良好。ゲームの雰囲気をちらつかせつつ矢継ぎ早に繰り出されるアクションは、迫力があってかなりいい感じ。ミラ・ジョボビッチのアクションは純粋にすごいです。キャラの数が多い割にキャラ立ちがしっかりしてるのも高ポイント。まぁ、メインキャラ以外はまるで使い捨てのように殺されていくのですが。
問題としては、前作を見てないとストーリーに良く分からないところ。それから、怖さを期待すると完全に肩透かしをくらいます。この映画は100%アクションものです。それと、暴力描写が嫌いな人にもオススメできません。あと、キャラクターが全体的に掘り下げ不足で、少なくともおかれた状況に対してもう少し葛藤してもいいかも。ただ、このスピード感を考えるとそういうシーンは無いほうがいいのかもしれません。ちなみに、次回作に続けられるように引きはバッチリ。
話の端々から感じる、ゲームっぽさ、マンガっぽさはゲームが原作なのだから当たり前なんだと思いますが、それでもやっぱりちょっと慣れない感じがあるかも。でも、この映画は日本製ゲームとハリウッド映画の幸福な融合の形だと思います。それにしてもアリスが強すぎ。