ホーンテッド! 3巻 / 平坂読

捻くれラブコメ第3巻。
二本立てで前編はバトルもので、後編は牧場生活もの。なんでここまで毛色の違う話を一巻にまとめるのかと思いましたが、両方舞台が北海道ってことで一応繋がっているのか。
2巻のラブコメ具合はなくなって主人公と義妹二人の、家族愛というか、むしろ妹愛みたいな話をやってます。私としてはイリスもくおんも狙いすぎであんまし好きになれないのですけど。
前半のバトルは何の脈絡もなく主人公サイドと敵サイド三対三で超人バトルを繰り広げていて、何がしたいのか良く分からない感じ。どうも人生は戦いだという感じのテーマが見え隠れしてるので、その辺の関係で超人バトルもラブ話も同じ土俵で語られるのか。コメディのノリとか雰囲気とかは相変わらず。そしてキャラクターを増やしたところで後編へ。
後編は馬の出産を軸にして、生きることと死ぬことについての話。その辺について主人公の声を通して語られますが、むしろ著者からのメッセージが直に出てきてる印象でした。ちょっと不自然なくらいかも。不条理な世界とか、感情の抑圧とか、失敗した私とか、人形とか、甘えとか、強さとか弱さとか、いかにも今っぽいテーマが死から浮いてくるような感じで、この手の話はなんか分かるので、素直に良いと思いました。それでもどこか薄い印象を受けるのはなんでなんでしょうか。
満足度:B