- 作者: 高橋しん
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2006/01/18
- メディア: コミック
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相変わらず、滅びに向かう国の中でそれぞれがそれぞれの理由と思いを胸に必死に生きてるような話。誰が正しいとか誰が正しくないとかではなく、幸せの絶対量が不足しているから争いが起こったり、誰かが不幸になったりと、それでも夢を見て裏切られたりと悲惨な状況に陥ってる感じです。そういった設定や話自体よりも、前面に押し出されるのがキャラクターそれぞれの強烈な感情の奔流なのもやっぱりこの人らしいです。派手で重すぎる出来事の中で、狂気じみた感情が爆発する様が極限状態を良くあらわしてると思います。
まぁ、その感情の暴走具合が話そのもののコントロール不能を引き起こして、週刊連載で失敗したような気がしなくも無いのですが、そこは大量書き下ろしで単行本では話としてもまとめてきているので問題ないかと。
イコロの掲げる思いは幼く危うい身勝手なものではあるのですが、何が正しいとも言えない状況下で純粋なそういう感情があるというだけでもそれなりに意味がある気がします。それだからこその少女の主人公でしょうし。
満足度:B+